第1回
 -April 1997 from Amsterdam



 気が付けば、私がここオランダのアムステルダムに住み始めて、もう半年が過ぎてしまったんです。
最初は外国に住むなんて想像もつきませんでしたが、今では普通に生活する分には問題はなくなりました。 しかし言葉に関してはまだまだどうしようもない状態で、最近になってようやく英会話スクールに通い始めました。

 オランダに来て、まず、びっくりしたことは、自転車の多さです。 町も小さいので自転車さえあれば、どこへでも行けてしまうんです。 自動車道、歩道とは別に「自転車道」というものがあるくらい、自転車網が発達しています。今回は、ここにスポットを当ててお話ししたいと思います。

 私が今乗っている自転車は本当にひどくボロくて、日本ではとても恥ずかしくて乗れないほどのものです。でもまわりを見渡しても、ほとんどの人は私と同じくらいの20年くらい使っていそうな、走るとヘンな音があちこちから聞える自転車に乗っています。


 これには理由があって、新しい自転車を買ってもすぐに盗まれてしまうんです。 そしてその盗まれたものは中古品として町で売られます。 だからみんな新車を買っても盗まれるんじゃ哀しすぎると、あえてボロイものを(中古車)けっこうな値段で買うんです。
それにしてもボロすぎて、月に2・3回修理に出して、気がつけば買った値段よりも多く修理代に費やしている.... オランダ人は自分で修理できるんです。女の人が道ばたで修理している姿は、たくましさを感じてホレボレします。

Utrechtのドーム塔(オランダで一番高い)

わたし


 でも やっかいな事に、アムスにはトラム(路面電車)の線路がそこらじゅうに敷かれていて、ここにタイヤをはさむと、とんでもないことになります。私はまだ経験がありませんが、数人、私の知合いでケガをした人を知っています。できれば経験したくないので、けっこう慎重に運転しています。しかし、この間、寒い日の夜、自転車でコンセルトヘボウ(劇場)へ行く途中、痛い目を見ました。ハンドルに買物袋をさげて調子良くこいでいたら、突然急ブレーキがかかり、その勢いで私は道ばたにほうり投出されてひっくり返りました。

 近くを歩いていたおじいさんに助けられ、お礼を言ってまた乗り始めたところ、約15秒後に再度、同じことが起りました。 ”何事?”と思いタイヤをのぞいてみたら、なんとトマトが買物袋ごとタイヤに飲込まれていたんです。 でも、もたもたしている時間はなかったので、そのまま傷んだ身体をひきずってコンサートへ行きました。 もちろん、そのトマトは洗ってスープの中へ....

 たまに、こんなおもしろい光景を見かけます。それぞれの自転車に乗りながら、並んで手をつないで走っているカップルや(間に入ってしまいたくなる!) かなりのお年寄と思われる人が、私のチャリの横を風のように走り抜けていったり−−−。このオンボロ自転車に毎日文句を言いながらも、ついつい修理に出して乗ってしまうのは、きっと、すでに愛着がわいてきてしまっているのでしょうか...。

 晴れた日、運河沿いを走るのは最高! でも雨の中や風の強い日などはどうしても好きになれないけど。一つ心配なことは、日本に帰るころ、足がムキムキになっていたらどうしよう、ということ....。

学校の小さな中庭

アムスの町(移動遊園地の観覧車から)





松田あゆみ 

 私は大学でリコーダーを専攻し、この4年間様々な形で音楽と接してきました。学校の中で主に接する音楽はバロック音楽と呼ばれるものやクラッシックといったものが中心ですが、世の中にはもっともっとさくさんの種類の音楽があります。民族的なものから、ロック、ポップスなどあらゆる音楽が、私に様々な刺激を与えてくれると思います。
 
 1つのジャンルに凝り固まらずに世界中のいろいろな音楽に対してリコーダーの可能性をみつけられればどんなに楽しいことかと思います。私の選んだ音楽の世界。これからも出会いを大切にして勉強を続けていきたいと思います。そして私を支えてくれる多くの方々へ感謝の気持を演奏という表現で伝えられたら幸せです。

(--リサイタル寄稿より)