サンプル録音がステレオでお楽しみになれます。


J.S.BACH "Johannes Passion" BWV245 KICC 168/9 定価\5,000
ヨハネ受難曲 鈴木雅明 指揮/バッハ・コレギウム・ジャパン

 鮮烈な感動! 迫心のライブ録音でおくるBCJのデビュー盤 -- 95' Aprir

1. Chorus
3. Choral
14. Choral
20. Aria (Tenor)
25a. Recitativo
28. Choral


独唱

イエス(バス)
福音書記者(テノール)
ソプラノ
アルト
テノール
バス
女中(ソプラノ)
下役(テノール)



多田羅迪夫
ゲルト・テュルク
鈴木美登里、葉栖由美
米良美一、太刀川昭
片野耕喜
水野賢司
柳沢亜紀
瀧澤映

独奏

フラウト・トラヴェルソ1
フラウト・トラヴェルソ2
オーボェ1
オーボェ2
ヴィオラ・ダモーレ1
ヴィオラ・ダモーレ2
ヴィオラ・ダ・ガンバ
コンサートミストレス



中村忠
朝倉未来良
マルセル・ポンセール
北里孝浩
著松夏美
高田あずみ
福沢宏
若松夏美

通奏低音

チェロ
ヴィオローネ
ファゴット
コントラファゴット
オルガン
リユート



鈴木秀美
桜井茂
堂阪清高
松崎義一郎
鈴木雅明、和田純子
金子浩



世界的名演奏の一つが誕生

磯山 雅(音楽学) ---ライナーノートより

 鈴木雅明によるバッハ・コレギウム・ジャパンの旗揚げは、日本のバッハ演奏上・受容史における画期的な一歩だった。彼らは、東京カザルスホールを中心に教会カンタータの演奏を積み重ね、受難節には〈マタイ〉〈ヨハネ〉両受難曲を交互に取り上げながら、年ごとに、確実な成長を実感させてきた。その頂点の成果ともいえる1995年の〈ヨハネ受難曲〉がライヴ録音され、こうしてリリースされることを、私は心から喜びたいと思う。〈ヨハネ〉の世界的名演奏のひとつが、ここに誕生した。
 バッハの宗教作品の演奏を成功させるには、少なくとも2つの要因がある。そのひとつは、歌詞の内容に対する深い理解と共感、宗教的情熱であり、もうひとつは、バロック音楽としての様式感、唱法・演奏法の熟達とその適切さである。そしてこの2つが、鈴木とバッハ・コレギウム・ジャパンの演奏では、巨然と融合してしる。
 私は、かつてカール・リヒターの演奏によって、受難曲やカンタータのすばらしさに開眼した。リヒターの演奏には、何よりも作品の精神的内容への実き詰めた集中と、ほとばしるような思い入れがあった。
 やがてリヒターは死に、これと入れ替わるかのように、オリジナル楽器によるバッハ演奏が台頭する。その新鮮なアプローチによってロマン的イメージの名残はぬぐい去られ、われわれのバッハ観は、根底から新しいものとなった。演奏水準の向上も日々めざましく、さしものリヒターの演奏も、今では、古くなったと感じざるを得ない。だが、オリジナル楽器によるバッハ演奏はおおむね宗教的内容や精神的感動とは別の方向に日を向けており、私はそこに、ずっともどかしい思いを抱き続けてきた。この2つの面の待望の融合が、ほかならぬ日本人の手でいま、実現されつつあるのである。  ---つづく---

アーティスト・プロフィール

鈴木雅明(指揮、オルガン、チェンバロ)
 神戸出身。12歳から教会のオルガニストを務める。東京芸術大学作曲科に進んでからは矢代秋雄に師事。卒業後同大学院オルガン科では広野品嗣雄に師事し、鍋島元子主催する古楽研究会でチェンバロを学んだ。
 1979年アムステルダムのスウェーリンク音楽院に進み、チェンバロを名手トン・コープマンに、オルガンをピート・ケーについて学ぴ、チェンバロとオルガンのソリスト・ディプロマを得て同学院を卒業。
80年プリユージユ国際チェンバロ・コンクール(通奏低音部門)で第2位、82年同オルガン・コンクールでは第3位入賞。その後、デュイスプルグ音楽大学(ドイツ)講師、神戸.松陰女子学院人学助教授を経て、90年3月からは東京芸術大学助教授としてオルガンとチェンバロの指導にあたっている。
 松蔭時代には、特別の音響設計されたチャペルで、マルク・ガルニエ製作によるフランス・クラシック・オルガンを使って、意欲的なコンサート・シリーズを全画。チェンバロとオルガンのソリストとして全国的に活躍する一方、90年からはオリジナル楽器アンサンブルと合唱団〈バッハ・コレギウム・ジャパン〉を結成、〈J.S.バッハ:教会カンタータ全曲シリーズ〉をスタートするなど幅広い活動を行っている。
 これまで・マックス・ファン・エグモント、マイケル・チャンス、ナンシー・アージェンタ、カイ・ヴェッセル、モニカ・フリンマー、ミヒャエル・ショッパー、クリストフ・プレガルディェン、ペーター・コーイ等の名歌千たちと共演している。
 また海外での活動も活発で、毎年オランダ、ドイツ、フランスを中心とするヨーロッパ各地で・コンサート・ツアーを行っている。86年ハーレム・オルガン音楽祭でのリサイタルでは、「オルガンを知り尽くした生気温れる雄大な演奏」と紙上で絶賛を博し、89年夏にはインスブルックの宮廷礼拝堂、オランダ・ハーレムの聖バーボ教会をはじめとする8つの歴史的名器オルガンによるリサイタル・ツアーを行い、94年には、ノルデンの聖ルトゲリ教会、ハンブルクの聖ヤコピ教会のオルガンを弾いて好評を博している。95年7月には、フィリップ・ヘレプェッヘに招かれ、南仏サント古楽フェスティバルに出演、ヘレヴェッヘ、ルネ・ヤーコプス、ルセなどと並んで・〈コレギウム・ヴォカーレ〉と〈ラ・シャベル・ロワイヤル〉を指揮して『バッハ・カンタータ・コンサート』を演奏、好評を博す。
ゲルト・テュルク
 リンブルク大聖堂少年聖歌隊で声楽を学びはじめ、後にフランクフルト大学で教会音楽と合唱指揮を学ぶ。バーゼル・スコラ・カントゥルムでバロック唱法を習得。インスブルックやルツェルン、パリ等の主だった音楽祭に参加し、ヤーコプス、ヘレヴェッヘ、クリスティ、コープマンらと共演している。
 また、リュート奏者コンラート・ユングヘーネル率いる声楽アンサンブル“カントゥス・ケルン”やヘレヴェッヘの“ヨーロッパ声楽アンサンブル”,など様々なグループに名を連ねている。CDでは、コープマンの〈ヨハネ受難曲〉、サヴァールの〈聖母マリアの夕べの祈り〉など多数の優れた録音を行っている。最近では、94年の“東京の夏音楽祭”でもヤーコプス指揮〈聖母マリアの夕べの析り〉公演での端々しいソロが記憶に新しい。
多田羅迪夫
 東京芸術大学大学完修了。在学中に安宅賞を受賞。イタリアとドイツに留学、1975年よりハイデルベルク市立劇場、ドルトムント市立劇場などドイツ各地で活躍する。帰国後も多数のオペラ、コンサートに出演しており、日本を代表するバス歌手としてすでにお馴染みである。
 パッハ・コレギウム・ジャパンとは91年〈マタイ受難曲〉、93年〈ヨハネ受難曲〉、94年〈マタイ受難曲〉に続いて4度目の共演。第16回ジロー・オペラ賞受賞。二期全会員。
栗栖由美子
 東京芸術大学声楽科卒業。同大学院博士課程修了。博士論文のテーマは「17、18世紀の歌唱法研究。NHK新人洋楽オーディション合格。東京文化会館オーディション合格、同推薦音楽会に出演する。第4回古楽コンクール〈山梨〉第2位。第2回栃木[蔵の街]音楽祭賞受賞。
 バッハ・コレギウム・ジャパンのソリストとしてバッハ〈教会カンタータ全曲シリーズ〉、モンテヴェルディ〈聖母マリアの夕べの祈り〉、ヘンデル〈メサイア〉、バッハ〈ヨハネ受難曲〉などバロック期の声楽曲を中心に活躍している。
鈴木美登里
 神戸主まれ。京都市立芸術大学大学院修了。京都音楽協会賞受賞。オラトリオやカンタータのソリストとして数多くの演奏会に出演。1991年兵庫県芸術文化海外留学助成金を受けオランダに留学。同年グスタフ・レオンハルト、ルシー・ファン・ダールら主催のバッハ・カンタータ・シリーズにおいてソリストとして出演、好評を博す。
 バッハ・コレギウム・ジャパンには定期的にソリストとして出演している。現在アムステルダム古楽アカデミーにおいて、バロック期の声楽曲をマックス・ファン・エグモント氏に師事。またティルブルク音楽院において、グレゴリオ聖歌から、ルネサンス、バロック期に至るアンサンブル唱法をレベッカ・スチュワート氏に師事している。
米良美一
 宮崎生まれ。大学3年からカウンターテナーに転向。1992年10月ロッシーニ〈小荘厳ミサ〉のアルト・ソロを歌い、94年3月には秋山和慶の指揮でバーンスタイン〈ひばり〉のカウンターテナー・ソロを歌い、好評を博す。94年5月第8回古楽コンクール〈山梨〉最高位。第6回栃木[蔵の街]音楽祭賞受賞。
 バッハ・コレギウム・ジャパンには第15同定期でソロ・デビューを果たす。
太刀川昭
1961年静岡に生まれる。7歳で静岡児童合唱団に入団、本格的な音楽教育を受ける。80年東京芸術大学に初めてカウンターテナーとして入学、渡辺高之助、畑中良輔に師事。88年同大学院修士課程修了。在学中より我が国に数少ないカウンターテナーとして、バロック歌曲、宗教的、オペラ等で活躍。86年からバーゼル・スコラ・カントウルムに留学、ルネ・ヤーコプスに師事する傍ら、スイス、ドイツ、フランス各地で幅広く演奏活動をしている。
片野耕喜
 1968年東京生まれ。7歳のとき飴屋善敏にボーイソプラノとして指導を受ける。東京芸術大学大学院修了。学部在学中より教会音楽や、オラトリオ、バロック時代の声楽曲のソリストとして各地で歌う。第1、3回栃木[蔵の街]音楽祭参加。
 1993年4月のバッハ・コレギウム・ジャパン〈ヨハネ受難曲〉公演では、テノールのアリアを歌い、94年4月にはハンブルクのレソンゲン教会で同じくヨハネ〉で福音書記者を歌い、好評を博している。NDR北ドイツ放送合唱団員。
水野賢司
 東京芸術大学大学院修了。バッハの〈マタイ受難曲〉〈ヨハネ受難曲〉〈ロ短調ミサ〉、ヘンデルの〈メサイア〉など宗教的やドイツ・リートの分野で活躍する一方、日本の若手作曲家に新作を委嘱した独自のリサイタルを開くなど、幅広い活動をしている。
 バッハ・コレギウム・ジャパンではバッハ〈教会カンタータ全曲シリーズ〉に度々出演している。